一般社団法人熊本県農業会議は、農業委員会法の目的である「農地利用の最適化」の実現を最重要課題とし、以下の5項目を中心に農業委員会ネットワーク機構の果たすべき役割の発揮に努めながら“くまもと農業”の発展に貢献します。
1 農業委員会の連絡調整、農業委員等に対する講習及び研修その他の支援
農業委員会における農地利用の最適化活動や適切な法令業務の執行に向けて、委員や職員を対象とした研修や現地巡回、相談活動などの支援活動の充実を図るとともに、農業委員会や農業委員会職員連絡協議会等が主催する会議・研修に積極的に参画し、農業委員会の機能強化に努めます。
また、数値実績として表わせる成果の積み上げを図るため、本県農業委員会組織が一丸となって取り組む組織運動「くまもと農業・最適化推進運動」の積極的な展開を図ります。
2 農地情報の収集・整理及び提供
農業委員会における適正な農地台帳の整備・公表事務を支援するとともに、全国の農地情報を一元管理する農地情報公開システムの運営に向け、各農業委員会の農地情報の入力状況の確認・進捗管理を行います。
また、農地利用の最適化に向け、農地に関する情報の収集・整理に努め、その有効活用に努めます。
3 農業担い手の組織化及びその経営の発展並びに新規就農者への支援
熊本県認定農業者連絡会議の事務局を担当し、積極的かつ幅広い組織活動を支援しながら、経営管理能力の向上や6次産業化など経営多角化に向けた支援に努め、これら組織会員の経営改善を通して“くまもと農業”経営力強化に努めます。
また、熊本県担い手育成総合支援協議会の共同事務局、さらには「くまもと農業経営相談所」の事務局として関係機関・団体と一体となって、農業経営の法人化をはじめとした各種の研修会・セミナーの開催や専門家による相談活動を通じて、認定農業者や地域営農組織など本県農業を支える多彩な担い手の経営改善や経営管理能力の向上に努めます。
さらに、新たな農業の担い手を確保・育成していくため、関係機関との連携を図りながら、引き続き無料職業紹介所による農業版の職業紹介事業に取り組み、新規参入希望者も含めた就農・就業相談を行うとともに、農業法人等への就職希望に的確に対応しながら次代の担い手の確保・育成に資することとします。
加えて、農業における雇用の促進や経営を担う人材育成のため、農業法人等が雇用する就業者や独立就農希望者の実践研修への支援など、担い手対策事業に積極的に取組みます。
4 農業一般に関する調査及び情報の提供
農業委員会の協力を得て、農地価格の動向や農作業労賃、さらには農地利用の最適化の柱の一つである新規参入の促進に係る基礎資料である青年農業者・新規就農者に関するなど農業・農村に関する基礎データの整備に努めるとともに、農業委員会だよりの発行推進や全国農業新聞及び全国農業図書の積極的な普及推進等を通じて、農業者や関係機関への情報提供に努めます。
5 農地法その他の法令に規定されている業務等
平成28年4月1日に施行された改正農業委員会法との同時に施行された改正農地法により、一定の農地転用事案について、市町村農業委員会から意見を聴かれることになったため、諮問機関として常設審議委員会を設置し、農地転用許可事務にかかる諮問機能をはじめ、関係法令により位置付けられた当会議の法令業務の適切な事務処理に努めます。